コマンドおじさん。

行政書士題也です。

今日は目黒にある行政書士会の総本山に倫理研修を受けにいくことになっています。

この研修は、人権や国際業務、各種行政書士法の確認をすることを目的として行われる研修です。

ささくれ気味のマイハートに【人の道】というものをキッチリ型にはめてこようと思っています。

さて、

きのうは子供はつらいよ。というお話しをさせてもらったのですが、その続きをはじめたいと思います。

子供はつらいよ。

なんて、タイトルをきのうはお話しましたがで、つらいことばかりじゃ子供をやってられませんから、もちろん良いこともたくさんあります。

例えば、

夏休み期間中の学校のプールなんかは、タダで疲れるまで水浴びさせてくれますし

道を歩いていれば見ず知らずのご老体が、お菓子を恵んでくれるということも、適当に子供をやっていればあります。

私のような、釣堀に長年居座っている魚のように、少しすれてしまっている子供にも分け隔て無くお菓子を恵んでくれるというありがたい事象。

子供ブランドの強さを感じる一幕ですね。

まぁ、大きな声で挨拶するだけで、「良い子だね。」、なんて褒められる設定値ですからね。

そもそも、ハードルが低いわけですよ。

あとは、少し変わったところでは、変質者のような人とでも自然なかたちでコラボができてしまうということのがありますね。

※　別に推奨しているわけではありませんからね。

私事になってしまいますが、

当時は、コマンドおじさん。という人が私の家の近所にたまに出没していました。

友達のジンちゃんとはよくコマンドおじさんを探しに行き、おじさんを見つけたときは駆け込んで、コマンドおじさんと楽しいひと時を過ごしていました。

ここで、簡単なコマンドおじさんの説明ですが、

このおじさんは、子供達が「コマンドおじさん。コマンド１０回やって。」とか言うと、周りがどんな環境であっても手を振りかざしながら、全力で

「コマンド！！」「コマンド！！」「コマンド！！」と大声で謎の言葉、（コマンド）を子供たちに与えてくれるというおじさんです。

今考えてみるとツッコミどころは満載なのですが、当時、自分の周りの子供たちはコマンドおじさんに魅了されていました。

松岡修三さんもまだ今のようなスタイルをとる前でしたから、そうした世情を鑑みても貴重な存在だということがうかがえます。

やる気をくれる系のハシリといってもいいでしょう。

当時は結構いたんですよ。この手の人が。

昔は世の中が今とは少し違ったかんじで、共存社会がうまくまわっていた気がしますね。

ある程度、はみ出しものでも「元気で陰湿じゃなきゃＯＫ！！！」みたいな、温かい放任社会でした。

そんなこんなで、コマンドおじさんとの話しに戻りますが、おじさんとの勝手な付き合いは一年近くに渡って続きました。

その期間中に、友達のジンちゃんと一緒にコマンドおじさんの素晴らしさをみんなに知ってもらおうと思い、色々な友達をコマンドおじさんに会わせていました。

シラちゃん。

カワちゃん。

ヨッちゃん。

友達からのリアルな【いいね！】が欲しかったため、足を使ってツイッターみたいなことを地道にやっていました。

そんな中、一度、母にコマンドおじさんを紹介したのですが、「こんにちは。いつも大変ですね。」と何だか訳のわからない挨拶を母がしていたのを覚えています。

社交辞令とはこういうことを言うんでしょうね。そのときの母の顔は絵に描いたような引きつり方をしていましたね。

大人には子供のような豊かな柔軟性はあまりありませんからね。

うちの母親もコマンドおじさんという強力な存在は受け入れがたかったのでしょう。

おじさんのすばらしさを共有できなくて非常に残念な思いをしたのを覚えています。

挙句の果てには、離れたところで「アンタ、あの人とはもう２度と会っちゃダメだよ！」と言わてしまいましたが、小さいながらも人権はありますし、コマンドおじさんに対しての私の求心力はとてつもなく強かったため、教えを破ってコマンドおじさんにせっせと会いに行っていました。

そんなある日、コマンドおじさんがぱったり現れなくなってしまいました。

当時は完全にコマンドおじさんが中毒化していましたから、必死に消息を調べたのですが、なかなか分かりませんでした。

そんな中、学校で友達のジンちゃんが、コマンドおじさんは結婚したらしいという情報をある筋から入手してきました。

出所が気になったため、誰から聞いたのかをジンちゃんにきいたのですが、「具体的な詳細はわからないんだ。」と言っていました。

今考えれば、必死になっていた私に対して、諦観をもたせるという、友としての優しさだったのでしょう。

この日を境に、完全にコマンドおじさんのいない日をおくることになりました。

「コマンドおじさん。結婚かぁ～。」と、大人になるということに切なさを懐きながらも、子供ながらのおじさんのいた楽しかった日々を振り返る、とある子供の頃のお話しでした。

という形で子供はつらいよのお話しはおしまいです。

きのう、きょうと意味の分からないお話におつきあいいただき誠にありがとうございました。

きょうは雨っころも出るみたいですから、かぜひかないように気をつけてくださいね。

では♪