おはようございます。荒川区の行政書士事務所。
行政書士題也のコウヤです。
今日はブロックチェーンと相続市場というお話をしていきたいと思います。
【ブロックチェーン】
今までのように、情報が中央に集権する1点集中型のようなシステムではなく、個々を基盤として互いにネットワークが繋がりあうというシステム。
互いに繋がりあうという特徴から、改ざんなどがされにくいネットワークの仕組みをいいます。
そのため、不平等感がうまれにくいシステムといえます。
以上が簡単なブロックチェーンの説明となります。
このブロックチェーン、とても便利だと思うのですが情報に関して誰もが平等に同じ強さになるという特徴から普及に時間がかかっているようです。
現在のように、情報を中央集権させている場合、優位に立てる側からしてみれば、そうそう簡単に利権を手放したくはないとの思いが、普及までに時間がかかってしまっている一番の大きな要因なのではないでしょうか。
なぜ、ブロックチェーンと相続市場なのか?
答えは、このシステムが本格的に導入された場合、相続など今までの既存のシステムが大きく変わってくるという可能性が高いためです。
現状、相続の大まかな流れとして、公正証書遺言の作成というものがあります。
あらかじめ、遺言書案の打ち合わせをし、公証役場に行き作成されるのですが、どうやら、この一連の流れそのものがブロックチェーンの本格的な参入により根本的に変わってしまうと思われるからです。
なぜか?
それは、ブロックチェーンの驚異的な再現性と秘匿性の高さによるものだと思います。
先程少し触れましたが、公正証書遺言を作成する際には公証役場で公証人の方に作成してもらうことになります。
公証人は公証役場などに勤めている人でして、もともとは、法律の実務をおこなっていたエキスパートの人達です。裏付けされている確かな法律的知識を持ち合わせている方達と表現してもいいかと思います。
このようにエキスパートの方達なのですが、やはり、人の手で行うもののため、公証人の方達にもミスというのが発生するときがあるというのが事実のようです。
ここで詳細な情報を記載する事は控えさせていただきますが、ある調査によりますと全体からみて50%強にあたる方が公正証書関連のミスをしてしまった経験があるとの情報が出ていました。
そのうちの中にはとても初歩的なものもあるとの内容でした。
(真偽を疑われる方は調べていただければすぐにわかりますので、ご自身で調べてみてください。)
公証人といったら基本的にミスなど無用になる方達だと個人的には思っているのですが、それでも半数強の方達がミスをしてしまった経験があるという結果が表れています。
完璧な仕事というものを追求していっても、やはりそこは、人の手、人の目で行なうものですからしょうがない部分もあるかと思います。
話しを戻しますが、そうした、土壌をもっている中に先程からお話している、ブロックチェーンは参入してくることになるのです。
ブロックチェーンを使用し作成された遺言書は、完全なる契りと言っても過言ではない秘匿性と再現性を誇っていると思います。
なぜならば、ブロックチェーンは個々間の繋がりを最大の武器とする特徴があるからです。
隣の隣人、隣の隣人。全く見ず知らずの人達が信頼性の極めて高いネットワークで密接に繋がっているため、監視の力が強力に働き、不正、不備は一瞬で見破られてしまいます。
こうした強力なシステムに人は勝てるのでしょうか?
これは、同じ土俵での勝ち負けを出していこうと考えてしまうととてもナンセンスのような気がします。
理由としては、彼らの極めて高い再現性はもはやミスのない完全な領域となっているからです。
ブロックチェーンに負けたくないという気持ちは確かに分かります。私も同じ気持ちです。
少し対象が変わりますがAIなどに関しては近未来における士業の商売敵と言ってもいいでしょう。
ですが、ここは対立ではなく、足早に共存へとシフトチェンジをしていくべきなのではないでしょうか?
冒頭で出てきたブロックチェーンを普及させにくくする行為などは、結果にフォーカスしてしまうと最終的には自身を苦しめてしまう典型的な行為なのだと思います。
本当に便利で良いものが出てきた場合、人の力でその普及時期を多少遅くすることは可能だとは思いますが、そのままそれを埋没させてしまうということは不可能に近いのではないでしょうか。
その証拠として、いまだに初期のように肩掛けタイプの携帯電話を街中で使用している人はいないですし、今ではほとんどの方がスマートフォンをお持ちになられているかと思います。
このように、本当に便利なものを世に出させなくさせるというのは、これはこれでなかなか難しい行為なのです。
そもそも、無機質・計算的な部分は時間も短縮できますしミスもほぼ起こらないわけですから、素直にブロックチェーンにやってもらえばいいのです。
私達は人なのですから、その技術を上手に活用していって、そのうえに人としての強みを少し加味していくといった生き方がとても自然のような気がします。
人としての最大限の強みとは?
ありきたりの言葉になってしまいますが、それはどこまでいっても、心なのではないかと個人的には思っています。
今後もAIなどの更なる進化により、コンピュータは計算のうえで心すらも保持するようになってくると思いますが、その会得にはまだまだ距離があるようにみえます。
人心の機微を読むような、昔ありふれていた、アナログ感あふれる心と心の繋がり合いが現状では近未来に対して、人が持つ先行者優位性のある部分だと思います。
相続などのものに対して、心で繋がりあいながら、ブロックチェーンなどを活用し書類を丁寧に作成していく。
そこからは、物心両面、共に満たす最良の結果がでてくるであろうと個人的には思っています。
時代は繰り返すといいますが、基本的に悪い意味合いで使われることがほとんどの言葉です。
良い形での時代の繰り返しというものも今後おこりうるのではないかと、針先程の可能性に一抹の希望を懐かずにはいられないのです。
本日もお忙しい中、最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
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